動悸
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動悸とは

動悸とは、自分の心臓の鼓動を強く感じる症状です。通常は気づかない心臓の動きを「ドキドキする」「胸がバクバクする」などと感じることがあります。健康な人の心臓は1分間に60~70回程度、規則正しく拍動していますが、この速さやリズムが変わると「不整脈」と呼ばれ、動悸として感じられることがあります。動悸自体は病気ではなく症状ですが、重大な病気のサインの場合もあるので、特に失神を伴うような場合は医師の診察が必要です。

対象のお悩み

当院で行う動悸の治療内容

—総合的な検査

総合的な検査とは、動悸の原因をさまざまな角度から調べることです。
動悸にはいろいろな原因があります。心臓のリズムの乱れ、心臓の病気、貧血、甲状腺の問題などが代表的です。
検査では、まず詳しくお話を聞きます。どんな動悸か、いつ起こるか、どのくらい続くか、他に気になる症状はあるかなどを確認します。その後、心電図検査や血液検査を行い、必要に応じて24時間心電図や心臓の超音波検査も行います。これらの結果から動悸の原因を探します。

—不整脈の調査と治療

不整脈の調査と治療とは、心臓の不規則な動きを見つけて対処することです。
不整脈にはいくつか種類があります。脈が飛ぶ感じ、脈が異常に速くなる、遅くなる、完全に不規則になるなどです。特に「心房細動」という不整脈は、心臓の上部が細かくブルブルと震えるような状態で、血液の流れが悪くなり血の塊(血栓)ができることもあります。
検査では通常の心電図を行いますが、症状が出たり消えたりする場合は、24時間心電図という検査で日常生活中の心臓の動きを記録します。治療は見つかった不整脈の種類によって、生活習慣の見直しや薬の処方、必要な場合は専門病院への紹介を行います。

—心臓の検査

心臓の検査とは、心臓そのものに問題がないかを調べることです。
心臓の弁の異常、心臓の筋肉の問題、冠動脈の狭窄などがあると、動悸の原因になることがあります。例えば心臓弁膜症では、心臓の中にある弁がうまく開閉せず、血液が逆流したり流れが悪くなったりして、動悸だけでなく息切れや胸の痛みも感じることがあります。
検査では心電図や胸のレントゲンに加え、心臓超音波検査(エコー)を行います。エコーでは心臓の形や動き、弁の状態などを詳しく見ることができます。必要に応じて血液検査で心臓の状態を示す物質も調べます。検査結果に基づいて治療方針を決め、専門的な治療が必要な場合は循環器科の医師と協力します。

—自律神経の調整

自律神経の調整とは、体の無意識の働きを整えることです。
心臓の動きは自律神経によってコントロールされています。ストレスや疲れ、不安などで自律神経のバランスが崩れると、動悸や汗、めまいなどの症状が出ることがあります。また、パニック障害やうつ病などの心の問題も心臓の動きに影響することがあります。
まず自律神経の状態を評価し、その後、規則正しい生活リズム、十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理の方法などをアドバイスします。必要に応じて自律神経を整える薬や不安を和らげる薬を処方することもあります。

—体全体の状態チェック

体全体の状態チェックとは、動悸を引き起こす可能性のある全身の問題を調べることです。
貧血、甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、発熱、水分不足、更年期障害、低血糖などが動悸の原因になることがあります。例えば貧血では、体内の鉄分が足りなくなって赤血球がうまく作れず、酸素不足で動悸や息切れ、めまいなどが出ます。また甲状腺機能亢進症では、甲状腺ホルモンが多すぎて心拍数が増え、甲状腺の腫れや手の震え、暑がり、体重減少なども現れます。
検査では血液検査(貧血の有無、甲状腺ホルモン、電解質など)や尿検査を行います。また、薬の副作用や、コーヒーやお茶に含まれるカフェイン、タバコのニコチンなどの影響も確認します。原因が見つかれば、それに合わせた治療を行います。

主な検査内容

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—心電図検査

通常の心電図(安静時の心臓の電気的な動きを記録)
24時間心電図(一日中の心臓の動きを記録)

—血液・代謝関連の検査

血液の状態(貧血があるかどうか)
甲状腺の働き
体内のミネラルバランス(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)
心臓の状態を示す物質
血糖値(糖尿病の検査)

—画像・機能検査

胸のレントゲン(心臓の大きさや肺の状態を調べる)
心臓超音波検査(エコー)(心臓の形や動きを見る)
頸動脈エコー(必要に応じて首の血管も調べる)
自律神経の検査(必要に応じて)

—その他の検査

呼吸機能検査(必要に応じて肺の働きを調べる)
睡眠時無呼吸症候群の検査(必要に応じて)
ストレスや不安の程度を調べる検査

必要に応じて循環器科などの専門医への紹介